ルワンダ紀行 (5) - 旅を噛みしめて

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2005.11.05

昨晩から続く停電は、朝起きても復旧していなかった。水道の水もでない。ここブタレは、それほど田舎というわけではいないのだが、こんなこともある。

荷をまとめて、宿を出る。カメンベ行きのミニバスをすぐに見つけることができて、僕はブタレの街を離れた。山の間を、村々を、昨日訪れたギコンゴーロの町を通り過ぎ、ミニバスはなおも進んでゆく。

道路の状態は悪くなく、しっかりと舗装されているものの、ひどく曲がりくねった山道に少し気分が悪くなってしまった。それでも、深く深く、美しいニュングウェの森を通り抜ける頃には、爽快な気持ちのいい風を受け、次第にまた気分が高揚してくるようだった。

この行程では、僕らのミニバスのように、停車するわけでもなく、ただ通り過ぎてゆくばかりの車に対して、子供たちが必死に手を差し出し、何かを叫んでいる光景を幾度も通り過ぎた。

それから、軍人もまた多い。コンゴ民主共和国とブルンディとの国境からもそう遠くない場所ゆえだろうか。やがて、ミニバスはカメンベの町に着き、同じバスに乗り込んできた、これからコンゴに行くという男とともにバイクタクシーに乗り、コンゴ国境へと向かった。

カメンベの町から国境までの数キロの行程は、坂道を一気に駆け下りる格好になる。やがて、僕らはコンゴ・ルワンダ国境に到着し、俺はイミグレーション脇の宿に向かい、男はコンゴへと旅立って行った。男は医者だと言った。

イミグレーション脇の宿の従業員は、ランチ休憩中ということで、しばらく待たされ、それから、従業員の修道女に導かれ、部屋に荷を降ろす。

外にでて、昼食をとる。外では、いかつい大男とおばちゃんが、激しく口論していた。周囲の人々も、それぞれに言い争い始める。それから野次馬の群れ。何を口論してるのか知らんけど、おばちゃんが万一暴力に襲われそうになったら、止めにかかろうかという気構えで、少し緊張しつつ傍観していたが、やがてその場は収まり、大男たちは去って行った。

それから、ミニバスに乗り、再びカメンベの町に出る。町で、明日のバス便の確認をして、それから、市場をのぞく。市場を、町を歩きまわった後、ゆっくりと、今度は歩いて国境脇の宿まで帰る。

前方にKivu湖を望みながら、坂を降りてゆく。道中、雨が降ってきた。次第に雨は強くなり、国境まであと少しというところで、土砂降りになった。陽が沈み、あたりは暗くなり、一、二度道を間違えた挙句、なんとかびしょ濡れになりながらも宿へとたどり着いた。

それから、軽く服を乾かして、レインジャケットを着込んでから、向かいのホテルのバーへと行く。同じ宿に泊まっていて、昼食を食べた食堂でもばったり会ったウガンダから出稼ぎに来ている男に、また会った。

ホテルの脇に流れる国境のKivu湖。この暗さでは見ることはかなわないが、その水の流れる音がかすかに聞こえてくる。

まだ試していなかったMulzigというブランドの地ビールを飲み、次いで、プリムスビールを注ぎ込む。それから、バーの片隅でビリヤードをしている男に近づき、挑戦状をたたきつける。結果は、一勝一敗であった。

いまだ降り続く雨の中、ウガンダから出稼ぎにきている男と一緒に宿に戻る。帰りがけ、男はバーに携帯電話を忘れたことに気づき、あわてて取りに戻った。ふふふふ。おっちょこちょいな男に乾杯だな。幸い、携帯は男が座っていた場所に見つかった。

3日前に医者に、「冷たすぎるものは飲まないように。」と忠告されたことは、もう忘れたよ。そのくらい、僕の体調は回復していて、このルワンダの旅の日々を、身体の底から噛みしめていたのだ。

>>> ルワンダ紀行 (6) - 明日のルワンダと -

【バックナンバー】
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・ルワンダ紀行 (2) - 不意の異変と人々の温もり -
・ルワンダ紀行 (3) - 夢うつつのラマダーン明け -
・ルワンダ紀行 (4) - アボガドの思い出 -
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- Kazu -

中村和正。1981年生。神奈川県横浜市出身。
2003年、南アフリカのケープタウンに語学留学。2005年7月、第7回エンカウンターズ南アフリカドキュメンタリー映画祭にボランティアスタッフとして初めて参加し、以後同映画祭の広報を担当。2006年、アジア・アフリカ相互理解促進プロジェクト「Nagana Japan」を創設。

これまで訪れた国はアジアとアフリカを中心に30ヶ国ほど。一人旅至上主義。
個人サイト: Rolling Kids Studio
ブログ:Rolling Kids Blog

2006年07月24日 15:37 | Hatenaブックマークに追加 はてなに追加 | del.icio.usに追加 del.icio.usに追加

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